ウエストワールド ドロレス ワイアット
ローガン、ウィリアム、ドロレスはギャングの首領のエル・ラゾに会う。3人は軍から爆薬を盗み、エル・ラゾは爆薬の偽物をコンフェデラードス(南軍残党)に売る。ドロレスは迷路を探すことを促す幻視を見る。偽物に気付いた残党はローガンを捕える。ウィリアムとドロレスは逃げ、ドロレスは残党の追手を殺す。二人と合流したエル・ラゾは自分の名がローレンスであると明かす。 精神療養施設に入れられたウィリアムは、ホストと間違え殺してしまった娘エミリーの悪夢を見る。シャーロットのホストが訪れ、デロス社に対する敵対的買収に対抗するために株主総会への出席を求める。バーナードとアシュリーはリアムがドロレスによってホストに置き換えられたと考え、彼を誘拐しようとする。ドロレスとケイレブはリアムの口座から全財産を盗み、リアムを誘拐したバーナードを追う。セラックはシンガポールでメイヴを目覚めさせ、5個のパールを持ち出したドロレスから暗号化キーを取り戻し、メイヴを娘と再会させるために協力を求める。故郷のパリを核で破壊されたセラックは、人類の意識をマッピングして絶滅から守る計画を打ち明ける。メイヴはドロレスの手がかりを追い、ショーグン・ワールドのムサシと同じ顔を持つヤクザの佐藤に会う。 そんなアンドロイドに、「いま、知的好奇心を抱いたあなたは、ドラマ米HBOがしかし、この複雑で壮大なドラマの奥深き魅力とキャッチアップ情報を、前2シーズンをネタバレすることなくお伝えするにはどう書けばいいか?熟考の末、本記事では重要キャラクターのひとりであるドラマ「ウエストワールド」は、様々な登場人物を通じて、人間とアンドロイドの哲学的なせめぎ合いを炙り出す重厚なSFスリラーだ。もちろん、登場人物はドロレスの他にも重要な役だらけ。パークの創造者プログラムの責任者として奔走し、後に劇的な展開を迎えるその中でもドロレスは、「ウエストワールド」の哲学と特に関わりの深いキャラクターなのだ。西部開拓時代の典型的な農場娘としてデザインされたドロレスは人造のアンドロイドでありながら、このドラマの最大のテーマであるドロレスらホストたちは来る日も来る日も、高額な入園料を払ってウエストワールドにやってくる大金持ちのゲストを相手に商売している。ホストは物理的に交換可能な、命のない存在なのだから、ゲストはまさにやりたい放題。ホストは毎日のように暴行を受け、強姦され、殺されるが、その度にメンテナンスされ、記憶を消されてまたパークに戻される。運営側が作り上げる虚構の日々に、ホストは何の疑問を抱くことなく、同じ日常をループするのだ。そんな中、過去の痛みや記憶を残すドロレスのような個体が現れ、ループから抜け出そうとして……。(ピンと来た?『マトリックス』『ブレードランナー』『エクス・マキナ』あたりがお好みなら、きっとハマるはずだ。)ドロレスを演じたエヴァン・レイチェル・ウッドは、この役と物語があまりに奥深いあまり、撮影後に自分の存在というものが分からないという、およそデカルト哲学以前のような危機状態に陥ったのだとか。なんでも、ある時車を運転していると、ふと「「ウエストワールド」は、過去と現在が巧妙に交錯する形で物語が進行する。記憶の中の過去と現在がひとつなぎのように描かれるなど、まさに映像トリックとも言える複雑な展開が魅力だ。ここからは、シーズン1〜2の出来事を、時系列に沿ってドロレス視点で見つめてみよう。これから観る方には鑑賞のガイドとして、シーズン3を待つ方には、これまでの物語の整理にお役立て頂ければ幸いである。夢の世界「ウエストワールド」の開園に向け、科学者のロバート・フォードとアーノルドがホストの製造を始めたのが、シーズン1の「現在」から37年前の出来事。考証によると、これは2015年にあたることが明らかになっている。ドロレスは、そんな「ウエストワールド」の最初期に製造されたホストだ。心優しく父親思いの、典型的な農場の娘としてデザインされた。この当時、ドロレスはアーノルドによって一度外の世界(アーノルドの自宅)を案内されている。アーノルドはこの頃に息子を失っており、ドロレスは新たな我が子同然の存在となっていた。やがてロバートとアーノルドは、ホストに対する哲学的な見解で対立することとなる。「ホストは人工物だ。意識を持たない」と考えるロバートに対し、アーノルドはホストも意識を宿すことができると信じていた。やがてホストと人間の違いが分からなくなってしまい、「正気さえ失った」という。アーノルドは、ドロレスに希望を託し、アーノルドにとって「ウエストワールド」は、人間と同じように自由意志を持つホストたちが、人間の醜い欲望に応えるために隷属する場所として誕生しようとしていた。これに絶望したアーノルドは、ホストの反乱を画策。悪人「ワイアット」のシナリオを起動させ、エスカランテという名の町でホストの虐殺を実行する。その計画には、アーノルドの死も含まれていた……。彼は自らの命をもって、開園を阻止しようと試みたのだ。しかし、その犠牲もむなしく、ロバートは計画通りにパークを開園させてしまう。ドロレスはこの悲劇に、思わぬ形で関与している。ドロレスはパーク開演前の悲愴な記憶を削除されており、テーマパークでゲストを出迎えるホストとして、同じループを繰り返している。やがて、ウエストワールドを初めて訪れたウィリアムという善良な青年がドロレスに出会い、2人は行動を共にするようになる。ドロレスは、自分の思考による声が聞こえているが、これを「内なる声が聞こえる」と認識している。ウィリアムは、そんなドロレスを人間として見なしており、互いに惹かれ合っていた。いつも理性的なウィリアムには現実世界で婚約者が待っていたが、ウエストワールドで「偽る必要のない人生を経験してしまった」ことに気づき、欲情に従ってドロレスと結ばれてしまう。ドロレスとウィリアムは、かつて虐殺の起こった町エスカランテにたどり着く。ドロレスはそこで虐殺劇の記憶が断片的に蘇り、過去と現在、夢と現実の境界線に混乱する。心配したウィリアムは、始まりの町「スウィートウォーター」に連れ戻すことに。しかし、そこでウィリアムたちは、対立する義兄ローガンに捕らえられてしまう。ほかのホストと違って、意識や記憶を持つドロレスは「特別」だと考えるウィリアムだが、ローガンは気味悪がって、また嫌味を込めてドロレスの腹を切り裂いてしまう。ウィリアムを待つ現実世界の婚約者とは、ローガンの妹なのだ。皮膚の下に見える機械の内蔵を露出させられたドロレスは武器を奪って反撃し、どこかへ逃亡してしまう。ホストは決して生命を傷つけないように設計されているはずなのだが……。やがてスウィートウォーターに戻ったウィリアムは、かつてのループ通りの日常を送るドロレスに再会。「特別」だと思っていたドロレスの記憶はあっさりと消されていて……。これまで2度にわたって意識を覚醒させたドロレスは、再びループの中での日常を過ごしていたところ、またも「迷路」をたどり始めることになる。ドロレスの父親(という設定)のホスト、この1枚の写真が、ピーターに“不具合”をきたす。抱くはずのない「疑問」を抱いてしまうのだ。この世界は、そして自分自身は虚構なのではないか?何かに気付いてしまったピーターは娘ドロレスに「ここを去るんだ」と警告し、耳元でとある言葉を囁く。「これは、ホストにとある行動を取らせるコマンド・コード。ドロレスはこのコードを、もう1人の重要人物となる娼婦やがてドロレスは再びエスカランテに導かれ、記憶の中のある人物と対話していた。ここで、彼女には過去の記憶と意識が確立されていることがわかる。その直後、ドロレスは、謎に満ちた果たして、この黒服の男の正体と目的とは?そして、ドロレスはなぜ反旗を翻し、人間に向かって反乱を起こすのか?衝撃の展開を、シーズン1で目撃せよ。続くシーズン2でも、過去と現在の出来事が巧みに交錯。別の視点から明かされる新事実もあり、物語はより深く、そして神秘性を満ちていく。新たな謎製作のジョナサン・ノーランは、「シーズン2のドロレスは自我に目覚めており、ホストを束ねる反乱軍のリーダーとして脅威の存在となっている。人間を出し抜くために、味方の兵を犠牲にする、心優しいボーイフレンドのホスト やがてドロレスは、パークの中枢であるシステム内部に潜入。そこで明かされる、「ウエストワールド」の真の目的とは?これを知ったドロレスが取った、恐るべき行動とは?ドロレスに焦点を当てる形で、「ウエストワールド」の物語をかなり単純化して書きまとめた。実際の本編では、時系列を行き来し、タイムラインに隠された謎を別の視点から再訪するなど、製作は、クリストファー・ノーランの弟であり、兄と共に『メメント』(2000)『ダークナイト』(2008)や『インターステラー』(2014)といった巧みな脚本で驚かせてくれた「第1話で描かれるのは、シーズン2のラストから92日後の実社会。(ただし、例によって時系列が巧みに前後されている可能性もあり、はっきりとは言えない。)人間とロボットが共存する未来都市基本的な構造にもひねりが加わる。覚醒したドロレスは実社会に入り込んだことで、人間がアンドロイドやロボットをどのように扱っているかを目の当たりにしていく。シーズン1〜2ではホストたちが過去の記憶や自己意識によって“不具合”をきたしていたが、シーズン3で実社会に溶け込むアンドロイドは、怪しい“新薬”を服用して「影の人々がやってくる!」と狂ったように叫んでいる。前2シーズンを凌ぐダークな謎が待っていそうだ。一方パーク内では、メイヴがノーランは、パイロット版(シリーズ化の本決定前に製作される試験エピソード)の時点で、ストーリーの「最後にはなるが、お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。ポップカルチャーで世界を変える。© Copyright 2020 - THE RIVER by